おたより。


箱の中には、見たことないくらい大きくて立派な愛媛の「いよかん」が、ごろりん。
1月中ごろ、腎臓や肝臓が悪くなり病院で急に亡くなった。
若い頃は、浴びるほどお酒をのんで、親・兄弟・親戚に迷惑をかけた。
息子が結婚するという話をきいたけど、お祝いもしてやれない。。。
と生前、お酒を飲んでいない姿しか知らない私に本人は話をした。
うちで支援する頃には、アルコール依存症の専門治療を受けて断酒を継続していた。
ただ、内臓はボロボロで、入退院を繰り返し、もう独り暮らしは厳しいかと、
施設の緊急宿泊を利用しながら、ヘルパー申請をしていたときに
パンパンに手足がむくみ、お腹もカチコチなぐらい腹水が溜まって「しんどい」と。
調子が悪くなってきても、親族の連絡先を知っていたが、
本人迷惑かけることを気にして連絡をとってくれとは言わなかった。
本人は、病院にお見舞いに行くと「年末帰りたいな…」と話をしてた。
でも、非常に厳しい、塩分とタンパク質の制限を地域ですることはできなかった。
― 亡くなってしまったら、もう「もの」だ。 ―
それは死者に対する冒涜だと言われるかもしれないけど、
「亡くなってしまったら何もできない」から「もの」だと思っている。
けど、最後の仕事が残っている。
葬儀に参列して送り出すこと。
毎朝、彼は事務所にお薬とお金をとりに来ていたので、
顔なじみのメンバー、かかわっていた人たちに「さよなら」をしてもらった。
あと遺族の方が来てくれたら、最期の生活がどうだったか伝えること。
ひぽ

今回のように、遺族が骨を田舎に持って帰って、お墓に入れてくれることはまれです。
段ボールいっぱいの愛媛の「いよかん」を袋にわけて、
お世話になった人たちに手紙を見てもらいながら、配ってきました。
これで支援は終了。
「いよかん」の季節が来ると思い出すのかもしれません。