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ちゃんす。

 なぜ、 が、訪問看護ステーションをはじめるようになったか…。

                   
もちろん、一つは、お金を稼ぐため。

この間、15年近く、釜ヶ崎という地域を中心に相談・支援を行ってきたけど、
既存の制度にのって相談・支援を行っているわけではないので、
行政からの補助金や助成金によるところがほとんどだった。

この関係の仕事をして目の前のケースのことだけしか考えられないときは、
「お金のこと」は、自分と関係ないことだと思い込んでいた。

ただ、この仕事を続ければ続けるほど、この依存体制、このままでいいとは思えない。
継続的支援を続けるためには、補助金や助成金に頼るのは、
あまりにも危険すぎることを、毎年実感している。
実感してから、実行にうつすのに時間がかかりすぎた感はあるけど、時期が来た。
今までやってきた相談・支援の中で、制度にのせれる部分をのせていこう。

                   
次に、自分たちが行っている支援の限界を超えるため。

支援を長年続けていると、【限界】というのか【壁】を何度も感じる。
個人的に、すぐ【壁】を感じてしまう、キャラクターなのですが、
【壁】はいつも正面突破しかないと思い込んでいた。どんなに息切れしても正面突破!
で、「いつも正面突破はつらすぎる」と言われたけど、すすむ以外ないと思ってた。
でも、すすめなくなるときが来ることがわかった。

ちょっと抽象的すぎるので、具体的な例をあげてみる。

では、お金とお薬を預かり、毎日渡している人が何人かいる。
落ち着いている人もいるし、何年もかかわっているのに、心配な人もいる。

どんな生活をしているのか、事務所に1日1回来た後、どうしているのかわからない。
お風呂入れてるのだろうか、ご飯食べているのだろうか、生活に必要なもの買えているのだろうか、言い出したらきりがないくらいある。
髪の毛やひげが伸びている、着ている服も汚れている、気になって「お風呂入ってる?」「洗濯してる?」ときくと、必ずといって「してる」と言われる。
たしかに、毎日薬をとりにきているし、お金を予定以外に出してというわけではない。
1日1回事務所には顔をだすけど、他のサービスには全くつながっていない。

「してる」と本人が言うのに、「できてないから部屋お邪魔してもいい」は言いにくい。
ただ、受診予定日に診療所に来ていないときなど、部屋まで訪問すると気になる。

訪問看護なら、医師と本人とスタッフが話をして、
決められた制度として、部屋に行って生活状態を確認することができる。
部屋に行くことで、事務所で見ていたものと違う課題が
浮かび上がってくるのではないかと思っている。
正面突破ではないのだが、何かきっかけがないと、先に進めない状態なのだ。

                   
そして、さらに一歩先の支援をめざすために。

今まで、 がかかわっていたケースは自分で相談に来たもしくは、
すでに知っている社会資源からの紹介で、その広がりは限定されたものだった。

私たちの事務所のある釜ヶ崎という地域には、支援が少しあるだけで
生活が変わるかもしれない可能性を持っている人たちが、たくさんいるのではないか。
その人たちとかかわる『手段』が一つ増えることになる。
それは、新しいケースとの出会いであり、社会資源との出会いにもなるのではないか。

「点」から「面」への支援を考えるチャンスになるのではないかと。
私は、いつも、プラス思考なので、「ちゃんす」と信じている。

                  

いずれにしても、まだ始まったばっかりではある。

プロフィール

困窮者総合相談支援室Hippo.(ひぽ)

Author:困窮者総合相談支援室Hippo.(ひぽ)

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