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あるこーるのちりょう2。

 やっぱり、アルコールの治療は難しい。今回は女性。

本人がアルコールをやめないと…と思うエピソードがないと、
まわりがどんなにアルコールをやめないとと話をしても、すすまない。

アルコールって、簡単に手に入る、質の悪い【安定剤】だと思う。

今回の女性は、夫が急にいなくなり、
最初はどこに行ったのかわからず、
次に居場所はわかったけど同居できない状態で、
不安と不眠があり、紙パックの日本酒を購入、昼間から飲むことも。
お酒を飲んで、ぼ~っとして眠くなり、寝ている間は不安から解放される。
ただ、お酒がきれるとイライラして 、どうしようもなくなり、さらに飲む。

お酒を飲んで、夫と殴り合いになり、顔面腫れ上がったのに、
お酒を飲んで、内科受診のとき血圧があがり、肝臓が悪くなり、痛風がでているのに、
お酒を飲んで、コケてけがをして内出血をつくったことがあったのに、
独り暮らしをするための条件として、①借金をしない、②病院に行く、③お酒を飲まないと区役所でケースワーカーと話をしたのに、

お酒をやめないといけないエピソードは、山のようにある。

ただ、本人にとったら、今の段階ではエピソードにはなっていない。
エピソードにするためには、どうしたらいいんだろうと。

もともと彼女は、自分の名前を書くので精一杯。
計算したり、字を読んだりするのが大の苦手。
お買いものは自分でするが、掃除、洗濯は全くできない。
それでも、子ども2人を育ててきた。
お酒を飲まないといけない仕事をして子どもを育ててきたのに、
今さらなんでお酒をやめないといけないのだろう…というのが本音。

お酒を飲み続けたら、身体がしんどくなるし、物忘れもという話をするが
実際に自分の身体がしんどくならないとわからない。

お酒を飲んでいないかどうか、サポーティブハウスの入口で買ってきたものの確認、
のスタッフも部屋に様子を見に行き、アルコール類がないかチェック。

お酒をやめないといけないと何度も言われているのに、何で飲んでしまうんだろう…
と本人と話をすると、「知らんわ!」と返事が。
不安やイライラをとるためには、しっかりお酒をやめて精神科で治療しかない。

夫と同じ主治医で精神科にはじめて受診した。
待合室で、「昨日お酒飲んでないのになんで病院行かないといけないんや!」
と大きな声をだして、「なんでいじめるんや!」とぎゃあぎゃあ。
診察室に入ってからも、ふてくされモード満開ではあった。
夕方に安定剤、眠れないようだったらのむようにと眠剤をもらって帰ってきた。
当面、最初お酒をぬく大変な間の服薬は の訪看部隊が訪問してと思う。
もう少し落ち着いたら、サポーティブハウスのフロントに薬を預けようと思う。

ただ、『お酒を飲んだらダメ!!』とばかり言っていてもお酒やめられないと思う。
今まで、お酒と夫だけの世界で生きてきたから、その二つに依存してきたから、
その二つがいっぺんになくなったなかで、不安は大きいだろうと思う。
昼間行けるところというのか、楽しみがほしいとは思っている。
現在、介護保険も明らかに【自立】なので、既存の制度で使えるものはない。
ただ、昨日の病院の往復で、昔ボーリングをしていて楽しかった話をしていた。
そういう楽しみも、訪問し、いろいろ話をしていくなかで、こちらも気づき
楽しみを見つけていければと思う。

お酒をやめたら身体が楽と実感してもらえるまで、
また、お酒がなくても生活していけると実感できるまで。

いつもまえむき。

 新しいお薬手帳。 これです。。。

お薬手帳

もちろん、この持ち主は、阪神タイガースの大ファンです。
ときには、阪神タイガースの二軍の話をすることもあります。

本人に見せたら、笑ってました。

負けが込んでいても、明日からがんばればいいと、いつも前向き。

阪神のこと以外でも、いつも前向き。

ムーミンのミィが言ってた
“迷わないことが強さじゃなくて、怖がらないことが強さじゃなくて、
泣かないことが強さじゃなくて、本当の強さって、
どんなことがあっても、前をむけることでしょ。前をね。”

つくった!

 今日、あんしんさぽーと
(区社会福祉協議会が行っている日常生活自立支援事業)で、
月末のお金をもらいに来たケース、
この6月から正式に作業所に行きだしているのですが、
「つくった!」と持ってきてくれました  どや!どや!

作業所の製品

作業所(就労B型)は昔から知っている男性が、昨年、
大阪市西成区にある長い商店街からちょっと入ったところに立ち上げました。
利用者も、70歳以上でまだまだいろいろやりたいというおっちゃんが、ワサワサ。

このかばんも、この商店街の近所にある、靴を製造している会社でいらなくなった
端切れをもらってきて、つくっているそうです。
みんな、色目とかデザインをみて、『いい感じ!』とか『おしゃれ!』と。
最初につくったにしては、なかなかだと思いませんか?

で、これはくれるの?ときいたら、見せに来ただけと。
それなら、この間、お世話になっている、精神科の先生にも見せたら?って。

がかかわるようになってから療育手帳(知的障がい)をとり、あんまり利用することなかったけど、昼間、ギャンブルばっかりしていたので、昼間の活動場所として作業所に行くようになった。ちなみに、そこ、昼食も手造りで安くておいしい。

ようやく、手帳を活用することができた  。

作業所の雰囲気も、結構年齢の高い人がいて、落ち着いた雰囲気で、

歳をとっても、昼間行けるところがあるっていいですね。

あるこーるのちりょう1。

 アルコールの治療は難しい。

この地域で支援していて、いろんなケースとかかわるが、
アルコールの問題を抱えているケースに出会って毎回思うこと。

6年間断酒して、抗酒剤も卒業して飲んでいなかったケースが、
最近、不眠が続き、ちょっとくらいなら大丈夫と飲酒して、結局酒量が増え
持病の不整脈もひどくなり、いちからアルコールの治療をスタートすることがあった。

長年お酒をやめていた人でもそう。ましてや、治療して間がない人ならなおさら。

施設に入所していた50代前半のケース(= )、いわゆる【かくれのみ】をしていて
施設から退所させられたのだが、どうしても心配だと連れてこられた。

最初会ったときから、なんとなく、ふわふわしていてつかみどころのない人だった。

お酒を飲んでいたときに、ケンカの仲裁に入り、顔をボコボコに殴られ、
目の周りの青タンが少し黄色くなっている状態の顔で、
「アルコールで困ったことは?」ときいても、「ないですね…」とさらっと返し、
これでアルコール治療の介入ができるんだろうかと思った。

身体がだるいということで、まずは内科受診して、採血をしたところ、
肝臓の値が悪かった。施設から出て、 に来るまで数日飲んでいたというが…。

施設にいて、アルコールを飲んではいけないことわかっているのに飲んでしまう、
飲酒に対してコントロールできていないこと、
内科の採血からも肝臓が悪いので、これ以上飲み続けたら、死ぬということ
また、お酒の影響で、若くても物忘れがひどくなるかもしれないという話をして、
「それなら一度アルコール専門の病院に行ってみましょうか」というところから
アルコールの治療は始まった。

最初の6週間は、毎日通院をしっかりしていた。
そのときでも、本人の状態はぽわんとした感じの雰囲気はかわらなかった。

6週間の通院後、昼間の居場所として
アルコール専門病院のディケアに参加するようになった。
ディケアで仲間ができ、いろんなことをしたいなと思うようになった。
将来、ヘルパーの資格をとりたいんだけど…と言うこともあった。

ところが、今月に入ってから、突然、自分の名前を間違えるようになった。
あれ?っと思っている間に、ちょっと迷子になったり、家に帰る時間が遅くなったり
生活リズムが乱れ、昨日、缶酎ハイのロング缶を持っているところを発見取り上げた。

今日朝から病院に行ってない、救急搬送もされてないし、どこかで飲酒してるのかなと思っていたら、警察署に保護されていた。車しか通らないトンネルを歩いていたと。
警察署まで の訪看のスタッフに迎えに行ってもらったら、両足の裏に豆ができてつぶれていて、草履は血だらけになって歩けない状態だった。
どこから覚えているの?ときくも、はっきりした返事がない。
昨日缶酎ハイ取り上げたのは?ときくも、『??? 』全く覚えてない。

の身体の中で何が起きているのか、さっぱりわからない。 飲酒だけ?

アルコール専門病院には、警察署で保護されていることを連絡、午前診担当の院長(=主治医)が何時までいるか確認。主治医は帰っている時間にしかつれていけないけど、夕方の診察で必ず行きますと連絡。院長は待っててくれました。(感謝 

院長に診察してもらい、採血の結果、内科もしくは精神科で一度入院しましょう、と。
しっかり、アルコールの飲めない環境に  を置かないとよくわからないな~と。

診察が終わり、 に「入院だね…」と言うと、「え!」、さっき診察室で話をした内容も覚えていない状況でした。今日、警察に保護されたときも、名前と生年月日は言えました。住所はもちろん言えませんでした。

明日から入院するまで、病院には のスタッフが送迎することになりました。

かんごしさんが…。

 訪問看護のサービスを入れようと思っているケースに
「訪問看護つかってみない?」と声をかけに部屋に行った。

あるケースは、「えっ !  看護師さんが家にくるの?」っとびっくりされた。

確かに、看護師さんが部屋に来るには違いない。
ただ、すでに、訪問看護のサービス内容に近いことはしているんです。

看護師さんですよ、っていちいちケースに紹介していないので、
のスタッフが部屋に来てくれる、くらいにしか考えてません。

部屋の中の様子などから、事務所に来ているときには見えないものが見えてくる。
掃除、洗濯、片づけ、体調のことをきいたり、いろんな話をきかせてもらう。
その話のなかから、困っていることを見つけ出して、介入していく。
生活のリズムが崩れないように、一週間に何回か部屋にお邪魔する。

                          
で、ケースに「訪問看護を勘違いしてない?」と言う。
「看護師さん来て、血圧測ったり、点滴したりと思っているのちゃう?」と。

すると、「ちがうの  ?」と。

もちろん血圧測定したり、酸素濃度測ったり、褥瘡の処置をしたり、点滴したり
医療的なことも行うけど、訪問看護のいいところはそこだけではないんだな。

部屋に来てくれて、話をいろいろするんですよ。会話を楽しまないとね。
処置中も、黙々と処置するわけではなく、会話しながら処置をしていく。
病院に入院しているような緊張感のないなかで、いろんなことが見えてくる。
見えてきた情報は、医師にしっかり返していく。
ケースは、部屋に来てくれる人ができて、生活の質が少しでもたらいいな。

今まで、毎日事務所に顔をだしてたけど、なんかよくならないと思っていたケース、
何人かいたので、生活をみて考えることができたらと思います。

で、調子がよくなったら、サービスはひくという方法で。

生活の質が少しでもよくなって、ちょっとでも満足してくれたら、それでよしです。

で、ケースに再度説明をすると、「な~んだ  」と。

サービスを入れようと思っている人たちに、また、かかわってくれている人たちに
訪問看護サービスを提供することを、その目的を話をしにいかなければ。
プロフィール

困窮者総合相談支援室Hippo.(ひぽ)

Author:困窮者総合相談支援室Hippo.(ひぽ)

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