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あるこーるのちりょう1。

 アルコールの治療は難しい。

この地域で支援していて、いろんなケースとかかわるが、
アルコールの問題を抱えているケースに出会って毎回思うこと。

6年間断酒して、抗酒剤も卒業して飲んでいなかったケースが、
最近、不眠が続き、ちょっとくらいなら大丈夫と飲酒して、結局酒量が増え
持病の不整脈もひどくなり、いちからアルコールの治療をスタートすることがあった。

長年お酒をやめていた人でもそう。ましてや、治療して間がない人ならなおさら。

施設に入所していた50代前半のケース(= )、いわゆる【かくれのみ】をしていて
施設から退所させられたのだが、どうしても心配だと連れてこられた。

最初会ったときから、なんとなく、ふわふわしていてつかみどころのない人だった。

お酒を飲んでいたときに、ケンカの仲裁に入り、顔をボコボコに殴られ、
目の周りの青タンが少し黄色くなっている状態の顔で、
「アルコールで困ったことは?」ときいても、「ないですね…」とさらっと返し、
これでアルコール治療の介入ができるんだろうかと思った。

身体がだるいということで、まずは内科受診して、採血をしたところ、
肝臓の値が悪かった。施設から出て、 に来るまで数日飲んでいたというが…。

施設にいて、アルコールを飲んではいけないことわかっているのに飲んでしまう、
飲酒に対してコントロールできていないこと、
内科の採血からも肝臓が悪いので、これ以上飲み続けたら、死ぬということ
また、お酒の影響で、若くても物忘れがひどくなるかもしれないという話をして、
「それなら一度アルコール専門の病院に行ってみましょうか」というところから
アルコールの治療は始まった。

最初の6週間は、毎日通院をしっかりしていた。
そのときでも、本人の状態はぽわんとした感じの雰囲気はかわらなかった。

6週間の通院後、昼間の居場所として
アルコール専門病院のディケアに参加するようになった。
ディケアで仲間ができ、いろんなことをしたいなと思うようになった。
将来、ヘルパーの資格をとりたいんだけど…と言うこともあった。

ところが、今月に入ってから、突然、自分の名前を間違えるようになった。
あれ?っと思っている間に、ちょっと迷子になったり、家に帰る時間が遅くなったり
生活リズムが乱れ、昨日、缶酎ハイのロング缶を持っているところを発見取り上げた。

今日朝から病院に行ってない、救急搬送もされてないし、どこかで飲酒してるのかなと思っていたら、警察署に保護されていた。車しか通らないトンネルを歩いていたと。
警察署まで の訪看のスタッフに迎えに行ってもらったら、両足の裏に豆ができてつぶれていて、草履は血だらけになって歩けない状態だった。
どこから覚えているの?ときくも、はっきりした返事がない。
昨日缶酎ハイ取り上げたのは?ときくも、『??? 』全く覚えてない。

の身体の中で何が起きているのか、さっぱりわからない。 飲酒だけ?

アルコール専門病院には、警察署で保護されていることを連絡、午前診担当の院長(=主治医)が何時までいるか確認。主治医は帰っている時間にしかつれていけないけど、夕方の診察で必ず行きますと連絡。院長は待っててくれました。(感謝 

院長に診察してもらい、採血の結果、内科もしくは精神科で一度入院しましょう、と。
しっかり、アルコールの飲めない環境に  を置かないとよくわからないな~と。

診察が終わり、 に「入院だね…」と言うと、「え!」、さっき診察室で話をした内容も覚えていない状況でした。今日、警察に保護されたときも、名前と生年月日は言えました。住所はもちろん言えませんでした。

明日から入院するまで、病院には のスタッフが送迎することになりました。
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困窮者総合相談支援室Hippo.(ひぽ)

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