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どうなるのか。

 うちのかかわっているケースの中には、いろんな人がいる。

【知的障がい】と【てんかん】をかかえているケース。

この2年はてんかん発作は起きていませんが、
痙攣だけではなく、何度もおきているので大きな発作が起きたら
次は死ぬかもしれないと医者からは言われています。

この2年間、てんかん発作がおきてないのは、
てんかんの薬があっていること、これは精神科の先生にお礼を、
さらには、このてんかんの薬をしっかり飲んでもらう手伝いをしている
ヘルパーと訪問看護師のおかげです。

ケースも、てんかんの薬を飲まないと大変なことになるのはわかっています。
ただ、そう思っていても、規則正しくのむのが難しい。それが障がいなんだと思う。

最近、ヘルパーと一緒に精神科受診しているのだが、そこで“事件”が起きた。
“事件”とは何かというと、いつも病院の往復のタクシーはケースが止めるのを、
今回だけはヘルパーがとめた。 誰が止めてもいいんじゃない?と私たちは思う。
  … そこがケースのこだわりなのだ。許せず、大騒ぎになる。
そこで、ケースを抑えるために出した手が、叩いた手にかわってさらに大騒ぎ。
大事な薬を、自分で持ち、自分の知っている人に預けてしまっている。

後見人にも来てもらい、本人と三人で話をはじめる。
本人は、自分が悪くないことを主張する。「俺悪くない!!!」
ケースにしたら、そこが一番大事なのだが、
支援している私たちからしたら、規則正しく服薬できる環境が一番大事。

ヘルパーをどうするかという話を本人にする。

昔はうちで預かっていたが、約束した時間に事務所に来ることもなく、
考えられないような遅い時間に、平気で電話をならして「くすり…」と。
それは避けなければならない。
ヘルパーや訪問看護という既存のサービスを利用することで、
約束した時間にもどってこないと、利用料(=お金)を払てるよ!と。

で、ヘルパー事業所も今までも変わっているのだが、
なかなか大変なケースで頼むところを探すのがすごく大変だ。
新しいヘルパーの体制を本人に言うと、簡単に「イヤ!」と。
じゃあどうする?という話をすると、ケースが「けんり!」と言い出した。
「ぼくはヘルパーをえらぶけんりがある」と。
確かに権利はあるが、どこを考えているのか聞いたら
「僕の彼女になってもらいたいお姉ちゃんの会社」と。
【ヘルパー】と【彼女】はまったく違うことを何度も繰り返して言ってから、
そのヘルパーの事業所の名刺をもらっておいでという。

薬を預かっているケースの姉ちゃんがいつまで薬を持っていけるのか、
なかなか約束通りにいないケースに服薬してもらうのは大変。

今までヘルパーに対して、あの人イヤ、この人イヤ、と言ってきたケースだが、今回は自分で選んだから、そんなこと言えないのも説明して、しっかりできる事業所かどうか評価していかないといけない。

しっかり薬のめる環境を早く確保したいと思うが、どうなるのか

あるこーるのちりょう2。

 やっぱり、アルコールの治療は難しい。今回は女性。

本人がアルコールをやめないと…と思うエピソードがないと、
まわりがどんなにアルコールをやめないとと話をしても、すすまない。

アルコールって、簡単に手に入る、質の悪い【安定剤】だと思う。

今回の女性は、夫が急にいなくなり、
最初はどこに行ったのかわからず、
次に居場所はわかったけど同居できない状態で、
不安と不眠があり、紙パックの日本酒を購入、昼間から飲むことも。
お酒を飲んで、ぼ~っとして眠くなり、寝ている間は不安から解放される。
ただ、お酒がきれるとイライラして 、どうしようもなくなり、さらに飲む。

お酒を飲んで、夫と殴り合いになり、顔面腫れ上がったのに、
お酒を飲んで、内科受診のとき血圧があがり、肝臓が悪くなり、痛風がでているのに、
お酒を飲んで、コケてけがをして内出血をつくったことがあったのに、
独り暮らしをするための条件として、①借金をしない、②病院に行く、③お酒を飲まないと区役所でケースワーカーと話をしたのに、

お酒をやめないといけないエピソードは、山のようにある。

ただ、本人にとったら、今の段階ではエピソードにはなっていない。
エピソードにするためには、どうしたらいいんだろうと。

もともと彼女は、自分の名前を書くので精一杯。
計算したり、字を読んだりするのが大の苦手。
お買いものは自分でするが、掃除、洗濯は全くできない。
それでも、子ども2人を育ててきた。
お酒を飲まないといけない仕事をして子どもを育ててきたのに、
今さらなんでお酒をやめないといけないのだろう…というのが本音。

お酒を飲み続けたら、身体がしんどくなるし、物忘れもという話をするが
実際に自分の身体がしんどくならないとわからない。

お酒を飲んでいないかどうか、サポーティブハウスの入口で買ってきたものの確認、
のスタッフも部屋に様子を見に行き、アルコール類がないかチェック。

お酒をやめないといけないと何度も言われているのに、何で飲んでしまうんだろう…
と本人と話をすると、「知らんわ!」と返事が。
不安やイライラをとるためには、しっかりお酒をやめて精神科で治療しかない。

夫と同じ主治医で精神科にはじめて受診した。
待合室で、「昨日お酒飲んでないのになんで病院行かないといけないんや!」
と大きな声をだして、「なんでいじめるんや!」とぎゃあぎゃあ。
診察室に入ってからも、ふてくされモード満開ではあった。
夕方に安定剤、眠れないようだったらのむようにと眠剤をもらって帰ってきた。
当面、最初お酒をぬく大変な間の服薬は の訪看部隊が訪問してと思う。
もう少し落ち着いたら、サポーティブハウスのフロントに薬を預けようと思う。

ただ、『お酒を飲んだらダメ!!』とばかり言っていてもお酒やめられないと思う。
今まで、お酒と夫だけの世界で生きてきたから、その二つに依存してきたから、
その二つがいっぺんになくなったなかで、不安は大きいだろうと思う。
昼間行けるところというのか、楽しみがほしいとは思っている。
現在、介護保険も明らかに【自立】なので、既存の制度で使えるものはない。
ただ、昨日の病院の往復で、昔ボーリングをしていて楽しかった話をしていた。
そういう楽しみも、訪問し、いろいろ話をしていくなかで、こちらも気づき
楽しみを見つけていければと思う。

お酒をやめたら身体が楽と実感してもらえるまで、
また、お酒がなくても生活していけると実感できるまで。
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困窮者総合相談支援室Hippo.(ひぽ)

Author:困窮者総合相談支援室Hippo.(ひぽ)

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