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みる=みられてる。

 うちの事務所、相談・支援で毎日服薬確認しないといけないこともあり、
365日開いている。盆であろうと正月であろうと、毎日おーぷん。

毎日、お薬とお金をとりに来るケースもいれば、
保護費を受け取り、家賃を預けに来るケースもいる。
うちの事務所に来る頻度、顔を合わせる頻度は、まちまちである。

ただ、ケースの顔をみて「調子悪い?」とか「調子よさそう?」と思うのと同じように
ケースから顔をみられて「体調いい?」「調子悪い?」など思われている。

例えば、うちのスタッフが疲れていたり、しんどそうにしているときなど、
ケースから「○○さん、何かあったの?疲れているみたいだから」と、
別のスタッフに、心配そうな顔をしてきいてくる。
また、私たちスタッフからみて、ケースが気をつかっていることもある。

社会資源の中には、たとえば、いつもお世話になっているお医者さんのように、
疲れている姿を隠そうとはせず、あえてみせて、
「しんどくても仕事はしないといけないんだよ」と言っている人もいる。
それはそれで、お世話になっているみんなは「当たり前のように」心配している。
先生の状態がわかるくらいだから、自分たち(ケース)の調子はいい。

逆に、疲れている姿を見せないようにして、
ケースに心配させないようにする社会資源もある。

ただいえることは、
ケースをみるということは、ケースからみられているということ なのだ。
そこの部分を分かって、仕事をしていかないといけないのだ…と。

ちけっとげっちゅう。

 うちのかかわっているケースと一緒に「れっつ、寄席」と
半ば強引に、落語を見に行こうと、どの日に行こうかという話をしていた。

で、ケースが選んだのが、金曜日!

がびーん         いけないじゃん!!

でも行きたい!ということで、チケットをとりました。   

行けないチケット

ちなみに2枚なので、ケースと障害者の就労支援をしているところのスタッフが一緒に行きます。

ちょうど、この寄席やっている日は、先日見学に行った就労B型の作業所のお試し期間が終了する日。ということで、「一粒で二度おいしい」ではないですが、就労B型行ってみてどうだったという話もしてみますね…と就労支援のスタッフから。

この間かかわってきて、障害者枠の就労で頑張ろうと、ケースがやりたいと思っていた実習先に通いはじめた矢先、目の病気になり急な手術で大変な思いをして、激しい運動はできないからと、家でふさぎ込んでいた。

ふさぎこまないで、目に負担にならないこと、ということで「寄席」行こうと。

眼科の先生からは、もう大丈夫という言葉をきいて、再度スタートしてみようと思って就労B型の見学に行きました。今の目の状態で何ができるのか、できないのかをしっかり評価するための通所がもうすぐはじまります。

まちをあるく。

 この仕事(釜ヶ崎での相談・支援)をして15年ちかくなるが、ケースとかかわるようになって 「街を歩く」 ことが増えた。

「街を歩く」 って、なに? その地域(街)の社会資源と連携し情報を得ることだと思う。
相談・支援をしていくなかで、様々な社会資源の連携って大事だし、
社会資源に対する情報って大事だというのは、みんな思うことだと思う。

ただ、ここでいう社会資源って何を意味するんだろう?
もちろん、お医者さん、病院、ワーカー、ケアマネ、ヘルパー、訪看、社協、地域包括、作業所、…あげたらきりがないけど、そういう既存の枠組みにのった部分だけが社会資源じゃないんですよね。

例えば、商店街のお店なんてその一例。

この近所で安売りをしているスーパーで買い物をしてしまったらそれで終わりだけれど
食事って、ケースのみんなにとって一番楽しみであり、大事なこと。
何を食べたいのか、何がおいしいのか、っということで、商店街をうろうろする。
飲み屋はケースのツケを支払に行く以外は関係ないので、除外。
商店街の中は、いつもスーパーでレジ打ちしているおばちゃん
顔なじみになると、10%割引券なんてくれたりする。
その隣には鶏肉屋さん、ここのから揚げやっぱり肉屋さんなのでおいしい、
その隣は豆腐屋さん、自分のところでとうふをつくっている。
また、商店街の中にある古びた喫茶店は、10年くらい前に、お金をもったらすぐお酒にかわるアルコール依存症のおっちゃんが、モーニングコーヒーならぬ、モーニングミルクを特別にコーヒー券でしてくれた店。
その近所の八百屋は、とおりかかると「今日は何しましょう、まけとくよ」と声がかかり、
商店街から抜けたところにあるたこ焼き屋では「残ってるのまけとくよ」とここでも声が。

すべてこれらは、ケースとかかわったことで知り合った「社会資源」。
この「社会資源」、いつも一緒に買い物しているアルコール依存症のおっちゃんや認知症のばあちゃんが、姿をみかけなくて探しているときなど、「××にいたよ」と。逆に、 がどういう仕事をしているのか言ってるので、困ったことがあったら相談を受けたこともあった。ありがたいネットワークである。 「互助」 なんて難しい表現をするのかもしれないけど、昔、自分が子どもの頃には当たり前のようにあった世界。

また、この「社会資源」ちょっとの間、一緒に買い物に行くケースがいなくなり、ブランクがあいていても、また買い物をするようになりだすと、たとえ、それが一週間に一度でも、「今日はこれがおいしいよ」といろいろ声をかけてくれる。
その「おいしいよ」を、うちのケースに買って持って行って食べてもらう。
最近、ひさしぶりにケースの食事を日曜日買うようになり、 「街を歩く」 ことができ、昔の関係が復活している。

おさんぽ。

 うちの訪看部隊の から、かかわっているケースと一緒に40分くらい歩いたんですよ…と言われた。

このケース、ちょっと理由があって夫と急に一緒に生活することができなくなり、
なおかつ、お金をもったら、ダメといってもアルコール類を購入してしまう
自分の名前を書くのも、旧漢字のため、大変ってな感じのおばあちゃん。
食事を買いに行こうといっても腰が痛いから部屋で寝転がっていることが多い。

季節もよくなり、整形外科から痛みどめをもらうようになって
少し歩くのがましになってきたので、家にじっとしててもということでお出かけした。

うちの事務所、実は大阪の名所、すぐ近所に通天閣などあって、
散歩するところはあると思うが、「もういいよ…」とケースに言われながら、
今日は観光地を巡る気分で写真をとっていた。

 「ただ、さんぽってのもと思って、次は何かたべましょうって言ったんです」と。

食べるところか…、 の目が思わず、キラリんと輝く
そうだ、通天閣の下には、①白玉がおいしい和の甘味処があるよ、
②そのとなりは、あま~い、ふわふわの玉子焼きがある、うどん・そばや
(それ以外にもあの近所、有名な洋食屋、とんかつの店もあるな…)
と、 が今まで食べたことのあるお店屋さんを思いだしながら、
生唾ごっくんしながら、ネットで住所を調べ、写真を に見てもらいました。

 自身、看護師ではないので訪問看護のサービスを提供できないけど、
どこでゲットしたんという雑学の塊と、ケースのことで、こんなんしたらどう?と、
常識から逸脱した、ちょー自由な発想でみんなと話をしています。

とどこおっても。

 ブログをみている、お知り合いのみなさまへ、おねがいごとがあります。

9月のはじめに、ちょっと忙しいのと、いつになく、
いろいろ考えごとをしていて、ブログの更新が滞った期間がありました。

その期間、いつも事務所に来ない人が来たり、メールが来たり。
その内容は… 「死んでる」もしくは「びょうき」でした。

釜ヶ崎という街は、ちょっと滞ると、すぐ「亡き者」にされます。

ゴキブリ  なみの生命力の持ち主なので、なかなか死にません。
たたかれても、たたかれても、逃げ切れると信じております。

なので、ちょっとブログの更新がないからといって、滞っても、すぐ殺さないでください。
お願いします。                    
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困窮者総合相談支援室Hippo.(ひぽ)

Author:困窮者総合相談支援室Hippo.(ひぽ)

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