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むきあう②

 最近、うちのケース、就労B型、就労A型、移行支援、障害者雇用など、いろいろ働きに行っている人たちが増えた。実際のところ、「仕事辞めたい」といいながら、続いている人も含め、みんな、すごいな~って思う。

【働くプレッシャー】 とむきあう -中度の障害をかかえている人―

かかわるようになってから、いろいろ苦手なことがあることがわかり、療育手帳取得のために判定を受けたところ、中度の障害。ただ、私たちが思っていた以上に重い障害でびっくり。逆に言えば、それだけ障害があっても生活能力が高いということ。

まじめで、訓練場面ではいろいろできるので、支援しているみんなの期待も、どこまでも膨らむ。彼なら、この求人(清掃)いけるのではないかと、仕事を紹介してもらい、実習1週間をこなし、いざ契約となったら、失踪していなくなった。

そういえば、以前にもそういうことがあったな…。これで二度目。

以前は、なんで失踪したんだろう…と、姿を消して一ヶ月くらいして戻ってきたときに、「何がいやだったの?」ときいたことがある。ただ、そこではうまく本人が答えることができなかった。もともと自分の気持ちを伝えるのが苦手、「しんどい」その一言でいいから言ってと。そのときも、「トイレ掃除が…」といいながら、実習のときは難なくやっていたのに、実践になると、決まった時間で終わらせなければならないプレッシャーでしんどくなっていた。能力的にはできるのに、自己肯定感が低く、失敗したら怒られると、ずっと思っていた。

(そもそも障害者雇用だから、苦手なところがあっての採用。。。) なんて開き直れる性格ではないけど、今回は、実習を重ねて、経験を積んでもらったつもりだったが、それでも自己肯定感は低いままだったんだろうか…。

一緒に、あれだけ、いろんなことをして就職したんだから、ちょっとは自信もちなよ。

仕事をはじめる時、誰でも大なり小なりプレッシャーってあると思う。もちろん にも。
でもプレッシャー感じるの?そこツッコむのやめてください。おっと話が脱線。)

ただ、療育手帳や精神手帳を持っている人たちは、今までの就労経験の中で、上司や同僚から「役に立たない」とか「どんくさい」とか言われ続け、自己肯定感が損なわれる経験を多くしている。ただ、仕事場面で失ったものは、仕事を続ける中でしか回復できないと思っている。 働くプレッシャーに負けそうな自分と向き合う以外ない。 ただ一人はしんどいのでジョブコーチをはじめ、いろんな人たちがまわりにいる。

怒られることもあるけど、充実感も得られるだろうし、自信もついていく。あと、怒られることは、決していけないことではないんですよ。怒られる間は、見込みありですから…なんてプラス思考も持ってもらいたい。仕事に対して振り返ることはいると思うけど、マイナス思考からは何も生まれてきません。生まれるとしたら、不安だけですよ。

むきあう①。

最近、ケースのことで、ケース自身も支援している私たちも、
ケースが抱えている課題に対して向き合わなければならない場面があった。

 【さびしさ】 とむきあう ーアルコール依存症の人ー

アルコール専門の病院に通院しながら作業所にも通所していたのだが、
断酒するも、半年を前にスリップ(再飲酒) を繰り返していた。

飲酒をしないために、作業所のスタッフが、いつも飲みに行ってる店 の顔馴染みのママに、アルコール依存症の病気を説明し、だから飲酒させないでほしいと、縁を切るために、本人と一緒に歩いてくれた。
また、金銭と服薬の管理をしてもらっていて、お金を持ちすぎると飲酒欲求が大きくなるということで、所持する金額を減らしましょうとスタッフが提案したのに、こっそりお金をためて飲酒した。
飲酒した際、作業所のスタッフが連絡して、ようやく飲酒したことを言って、やり直しする時は、誰かが必ず助けてくれるまで、自分で病院に電話もしくは通院再開することはなかった。いつかは、むきあってくれるのではと思って、あの手この手でかかわってきたが、力及ばず。

今後の生活を話し合う場面で、本人はお酒を飲んでしまう自分自身と向き合うことができなかった。向き合うためにできることは、つまづいた時に手を出さずに、本人に考えてもらうことだけ。
何を求めて飲酒するのか…。本人からはハッキリした返事がないけれど、 『あなたの探しているものは、どんなに探しても手に入れることができないものかもしれないよ…』 と、作業所のスタッフが言った。
自分と向き合ったとき、作業所スタッフの言葉がいきてくると思うし、本当の意味の治療のスタートになるのかもしれない。支援者は、その時が来るまで、ただ待つのみ。

他にも精神疾患を抱えている人たちだけではないが、【さびしさ】と向き合って、それでどう生きていこうかと考えることがしんどくなって、逃げ出してしまう人は少なくない。

逃げれば逃げるほど、その【さびしさ】は、オバケ    のように大きくなって追っかけてきて、自分を飲み込んでしまう。その 【さびしさ】 は、自分の一部であることをみとめ、おつき合いしていくことを考えないとね。自分だけじゃない誰もが心の中に飼っている生き物です。
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困窮者総合相談支援室Hippo.(ひぽ)

Author:困窮者総合相談支援室Hippo.(ひぽ)

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