おつなもの。


ただ、「仕事が趣味ですか?」と言われたら、今度から「仕事は道楽ですよ」って言い返してみようと思う。
「道楽」の意味をどこまでわかってもらえるか…。
かかわっているケースの中には、治療上必要じゃないけど、本人がのぞむから点滴をしに、主治医の顔をみに、毎週病院に行っているケースがいる。この点滴にお付き合いしてくれている人たちは、彼の「道楽」に付き合ってくれている。
そして、本人の食べたい、お寿司、お刺身など、歯のない彼にとっては、小さくきっても決して食べやすいものとはいいにくいものを、食べてもらっている。また、ことあるごとに、「もも」と言われるので、食事量が減ってきたら、桃缶ばっかり食べてもらっている。食べやすいものや消化にいいもの、栄養のあるものじゃないけど、本人の食べたいものを食べてもらう、これも彼の「道楽」にみんなが付き合ってる。
生活の支援をしていくなかで、「必要かどうか」とか「適切な対応」とか、そういうのとは別に動くことっていうのはよくある。
かかわっているケース、高齢な人が増えていくなかで、残り少ない人生、ケースの道楽にお付き合いするのも、なかなか乙なもんです。